2/『陰律無情』執筆の縁起(二)――冥府の最高統帥、酆都大帝に再び拝謁する
仏力の加被に感謝します! 白い蓮の花に乗って出発します!
阿弥陀仏! 私、阿玉は判官に合掌しました!
「判官にお尋ねします。私は、冥府が『陰律無情』というこの典籍を著すことになった、そもそもの始まりを知りたいのです」
判官は言いました。「少し前、われわれの冥府で緊急会議が開かれた。十二殿の閻王とすべての官吏が、酆都大帝たる冥君閻王の発した冥牒公文による緊急通告を受け取った。われわれの冥府で最高の統率者は、酆都大帝たる冥君閻王である。冥君閻王はただお一人で、その下に十二殿の閻王がいる。以前、地獄には十殿と十人の閻王しかいなかったが、今は新たに増設された地獄の区域に、さらに二人の閻王が加わった。この十二殿の閻王は合わせて十二人で、それぞれ十二殿の下にある大小の地獄を統率している。そして、この十二殿の閻王は、酆都大帝たる冥君閻王の命を受けるのである。
冥牒公文の緊急通告の内容は、次のようなものだった。冥君閻王は、地獄が極度に満員となり、現在も新しい地獄の増設が絶えず続けられ、冥府の官吏や職員も深刻に不足しているのをご覧になった。さらに、この世の衆生が次々に地獄へ堕ちることを忍びなく思われ、清浄に戒を守る生きた人間を一人遣わして、地獄の刑罰を見学させた後、この世に戻って本を書かせ、その名を『陰律無情』とするよう、天帝に上奏した。人心を清め、道に迷った衆生の心と本性を取り戻し、善を行って徳を積ませることで、本来の天寿を安らかに全うし、寿命が尽きた後は上昇して、地獄への転落を免れられるようにするためである。この生きた人間とは、すなわちお前、上官玉華のことだ。お前は冥府が発行した令牌を身につけており、執筆期間中は自由に冥府へ出入りできる。冥府は特に一人の判官を遣わし、上官玉華、すなわち阿玉を導いて地獄を見学させ、その質問に答えさせる。判官が手を離せないときには、冥府のすべての官吏が上官玉華を助けなければならない。地獄は実に広大で、すべてを見学し終えるには長い時間がかかるが、『陰律無情』はできるだけ早く人間界に大量に広める必要がある。そのため、皆が適宜、比較的代表的な罪霊の事例を挙げて、お前に取材させることになった。
冥牒公文の緊急通告には、阿玉、お前が完全に意識のはっきりした状態で、禅定の力で分身し、地獄を訪れて見学することが記されていた。『陰律無情』が出版された後には、毎日地獄へ堕ちる衆生を大幅に減らし、それによって、現在われわれが毎日抱えている、処理能力を超えた仕事量も軽減されることを期待している。今、冥府の官吏や職員はみな非常に忙しいが、お前が来れば、必ず時間を割いて応対し、必要な情報をすべて提供しよう。『陰律無情』を著すことになった始まりは、酆都大帝たる冥君閻王のご命令なのだ。もっと詳しく知りたければ、冥君閻王への拝謁に連れていこう。冥君閻王がお答えくださるだろう」
「はい! 判官、本当にありがとうございます!」
私たちは前へ歩き始めました。地獄は本当に広く、見学のたびに歩く道が違います。どうか、すべての有情が地獄に堕ちてきませんように!6 地獄に来るのなら、願に従って衆生を救うために来てほしいものです!
今、私たちが歩いている方角からは苦しむ声も聞こえず、恐怖も感じません。前方には小さな橋と水の流れ、木立があり、とても気持ちのよいところです。判官によると、ここは冥府の閻王がお住まいになる場所で、これから向かうのは、閻王が官員たちを引見して協議する会議の間だそうです。実際、冥府の官員たちの住まいはなかなかよいものです。官員たちは、人間界の官員と同じように、いくらかの福利厚生を受けています。さらに進むと大きな建物があり、その内装には昔ながらの清らかで上品な趣が見られます。広間の最も高いところには、「正大光明」の四文字を記した横額が掲げられ、その下に冥君閻王がお座りになっています。7両側の壁には、昔の装いをした人々が善行を積んでいる絵がいくつか掛かっています。冥府の官員の一部が両側に座り、酆都大帝である冥君閻王は、官員たちと地獄の増設工事について協議しておられました。本当にたいへんお忙しそうです!